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先日に引き続き、昨日18日(日)は新橋演舞場(初春花形歌舞伎)昼の部。
2階右側。

諸般の事情により、去年までは大抵2枚ずつチケットを買っていたのが今年からは1枚買えば十分になったので、戻りで出てきた席が非常に取り安い。
そんなこんなで、つい調子に乗って買っているから、これまたお金が出て行く一方なわけですけど、まあ、べつに貯めても仕方ないことになったのでずるずると…。
・今回の雑感(舞台以外で)
隣に座ったふくよかな老女が、ずーっとガム噛んでた。あるいは寝ていた。
とにかく起きている間はずっとガム。
幕によっては2~3時間くらいぶっ続けで同じガムというのも、違う意味で考えものですけど。

歌舞伎って、目と耳からの情報だけではなく、時には香りも楽しむもので、たとえば煙草を吸うような舞台だったら実際に煙草がほのかに香るのが魅力だし、仮名手本忠臣蔵の特定の段では(こないだ見たから例に出すけど)、実際に香を焚いてその香りが漂うようにできている。
あるいは花道横だったりして何かのはずみに役者が側を通れば、その香りもかなり堪能できる。
そういえば中村座で羅漢席にいた時には、御簾のむこうから墨の香りが漂いまくりだったりして、それも官能的な要素のひとつだった。
そうやって、香りが感情移入を深めるし、また、その香りが記憶と強く結びつく要素にもなる。

しかし今回は、ずーっとキシリッシュ臭。踊ってもキシリッシュ臭。煙草を吸ってもキシリッシュ臭。むしろキシリッ臭、とか駄洒落を言いうような心の余裕も無い。

たとえば近くに着物の綺麗なお姉様でも座れば、(ちゃんとしていれば)香りも何かいいものを漂わせていたりするから、それ込みで楽しめるはずだけど、逆に、本当に逆に、こういうキシリッシュなことになってしまうと、もう、なんというか、隣の一老女の口中から飛び散る粒子が、舞台との精神的連結を阻む大きな壁になってしまう。そこにあるのはただの疎外感。

よく、公共の場というか、こう、何かをじっと堪能する場でガムをくちゃくちゃ噛んでいる人がいて、なぜか大抵老女なんですけど、なぜかしら。国立博物館で仏像のご尊顔を拝していると、くちゃくちゃ老女がやってきて台無しとか。
電車だとくちゃくちゃやっているのは若い男が多いかもしれないけど。美術館なんかでは、老女がくちゃくちゃやってる。
まあ、そういう場には老女が多いから、必然的にくちゃくちゃ老女も混ざってくるんだと思いますが。

しかしこれは臭害。まあ、ぼくも加齢臭とか生乾きの汗臭(いつも開演ギリギリに走ったりするし)とか、いろいろ発しているんでしょうけどね。すみません。

そんなこんなであまり没入できなかった日のお話。
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・二人三番叟
なんかめでたい感じの踊り。
あんなファッションの民芸品が、うちにもあったなー的な。

・にらみ
吉例につき海老様にニラんでもらえるアレ。
やっぱり、こう、上から見ているとよくわかるんだけど、口上もにらみも、目線が7~9列目の辺りだから、本当にアレはいい席だよなー、と思う。他の場所から見ていた時は全然気付かなかったけど、さすがベストポジション。嫉妬する。
ということで、2階(しかも横だし)はにらんでもらえませんでした…。

・義経千本桜
いわゆるすし屋とか。
源平の後日譚を本筋に、すし屋のやんちゃな長男が悪さしたり改心したり親父に殺されたり泣いたり。そんな感じ。

いがみの権太は見た事がないとずーっと思っていたんだけど、見ているとなんだかデジャヴ。というかこれ見た事がある。
筋書きの最後に過去の上演歴が載っているのがこういう時にはとても役立つもので、それを辿ってみると、どうやら平成16年の歌舞伎座で見ていたらしい。

その頃は、まだ役者も誰が誰だかわからなかったものだから、余計に覚えているはずもないんだけど、しかし見ていると、やはり見覚えがあって。
こう、普段はすっかり忘却の彼方に有る物事でも、スイッチが入ればどんどん思い出すし、それ以外の物事も鮮明に出てきたりするもので、まあ、あれです、前見た時は半分くらい寝てたんじゃないかなー。あるいは目が開いていても寝ているってことはある。

・お祭り
とにかく海老様がいい男。
ひたすらそれだけ。それだけでいい。
その前に何人か踊っていても、結局海老様。途中全員で客席に手拭を放り投げたけど、そこれも海老様が美味しいところを持って行き過ぎ。しかも、あの余裕の薄笑いがたまらない。あの海老笑いをやってみたいけど、ぼくがやっても気持ち悪いだけ。残念。

何はともあれ、これを見てぱーっと気分よくなって帰るというのは、それはもう気持ちのよいものです。

ちなみに、去年1月に歌舞伎座で見た團十郎のお祭り(「待っていたとはありがてぇ」のアレ)もまた見たい。というか待っていたとは…が見たい。

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ちゅーか、最初に香りの話を書いていて気付いたけど、禁煙ファシズムのゲンダイシャカイでは、ひょっとしたらそのうち舞台上のキセルもダメとか言い出す輩が出てくるんじゃないだろうか。"タバコをやめてほしい芸能人"とかおせっかいなランキングまでつけるやつらもいるくらいだし…。
と、マンションの下の階の住人がベランダで吸っている煙草のニオイが部屋に入ってきたら「くそ野郎、肺がんで死ね」と思うけど、歌舞伎でのキセルからの香りは全力で深呼吸するぼくが危惧してみる。
(調べてみたら、国によっては舞台で煙草禁止ってのもあるとか)

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2階左右って、下の人たちの様子が手に取るようにわかる素晴らしいポジションなのだけど、1階10列目くらいにひざ丈の半ズボンとパーカー姿のおじさんがいて、それはとてもだらしないなあ、と、ずっとユニクロのジーパンで通っていたぼくが、今頃気づいた。
だからといって、べつに着物を着るわけではないんですけど。

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ちゅーか、つい一昨年くらいまで着物女大嫌いとか言っていたぼくだけど、どうも最近、綺麗に着物を着たお姉様にあこがれます。ひれ伏したくなります。
もちろん、大正浪漫を勘違いしたようなのとか、大股で大手を振って歩く輩とか、巨体を男物(本人はたぶん女)の着物に包んでサングラスをかけたアニメ好き臭プンプンなタイプ(こないだ見かけた)は、今でも大嫌いですけど。
つまりは、綺麗な着物の人をたくさん見かけるようになったというだけのことで、まあ、その、そういうことですね。別に何も変わってないんですけどね。
ちゅーか、どうすれば綺麗な側のお姉さま方と接点ができるんでしょうか。


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