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連休とか考えずにチケットを買ってしまうのがぼくの悪いクセ。
ということで、土曜(11/21)は新橋演舞場・昼の部。(こないだ行ったのは夜の部)
・盟三五大切
・弥生の花浅草祭
連休とか考えずにチケットを買ってしまうのがぼくの悪いクセ。
ということで、土曜は新橋演舞場・昼の部。(こないだ行ったのは夜の部)
・盟三五大切
・弥生の花浅草祭

■盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)

こんな面白い歌舞伎があったとは!
まだ昨日今日見始めたようなひよっこのぼくはあんまり歌舞伎というものを知らないわけだけど、今回、たまたま3階の席があったのと、染五郎が主役ということで、内容自体は全然把握せずに買ってみたら、これが面白い。面白すぎる。
あまりに面白かったので、普段ここまで書かないだろというくらい何か書いてみる。

バカな男(染五郎)をだまして金をせしめようとする女。
しまいにはさんざん貢がせた挙げ句、身請けされそうな状況(全部うそ)を作って百両の大金をせしめるほど。
この女が亀治郎で、正直そこまでいい女(顔が)じゃなかったりすることもあり、どうも、この、婚活詐欺大ブームの昨今の恐怖事件を思い起こしてしまう…。
かなえキッチンをまず思い起こすけど、女の裏に主犯の男(菊之助)がいたりするから、むしろ島根の事件だなあ、とか。
(こう、狭小なセカイの中で似てる似てないとか言い出すやつはバカだと知っているけど、それでも言ってしまった。まあ、見立ての一種と…)

一方、婚活詐欺のような色恋詐欺だと、騙された相手も「それでも好き…」とかおかしなことになりかねないけど、この場合、まったくそんなことはなく、まあいろいろと背景となる事情もあり、染五郎のブチ切れ具合が並じゃない(そこがいい)。
婚活詐欺に殺された男たちの無念を晴らすかのような、鬼とも言われるほどの容赦ないブチ切れは、現代的な欲求不満(カナエに限らず草食やら肉食やらあれやこれや)のカタルシスを可能にしているんじゃないかとすら思えて、もはや他人事じゃない。

そして、女にうつつを抜かすバカ浪人の姿から騙され落ちて怒り心頭に達し崩れていく、この染五郎の勢いがまたすごい。
関係者5人殺しや、毒殺失敗(でも違う人が死ぬ)の後にたどり着いた婚活詐欺女殺し(しかも女に刀を持たせて、その手でその女の子も殺させる☆)と、どんどん禍々しく(顔も)なっていく染五郎がすごい。
婚活女殺しの後で雨が降り出すんだけど、そんな染五郎にどっぷりダイブしてしまったせいか、客席(しかも3階)にも雨が降ってきたんじゃないかとうろたえてしまったほど、全力で引き込まれる勢い。

菊之助の悪い男もいい男でかっこいいし、声は朗々としてよく響いてきれいで、夜のお嬢とはまた違っていやらしい感じだったり、最後の必死というか腹切る場面もよくて、これはこれで惚れるんだけど、それ以上に、今回の染五郎にはもっと惚れた。

ちなみに、染五郎が亀治郎やら何やら(あ、さらに乳母みたいなおばさんも死んでた)を殺す家は、東海道四谷怪談でお岩が死んだあの家といういわくつき(実質続編)。
呪怨…これはまるで呪怨の家じゃないか!という既視感(いやこっちが先)を抱きつつ(それくらいイヤな感じの、禍々しい、ドス黒い狂気をはらみつつ殺す)。

ついでに、ご存知の通りその四谷怪談も実はそうなんだけど、それ以上に濃厚に忠臣蔵(これはこれで歌舞伎座で今やってる)との関連が深い今回の演目。
ある意味忠臣蔵スピンオフ。いや、全面的にスピンオフ。

そもそも主人公が四十七士の一人(ちゃんと討ち入りに入る人)で、百両必要だったり偽名だったり浪人だったり、かくかくしかじかの紆余曲折も討ち入りが無ければそもそも必要ないもの。
しかも詐欺側の夫婦の事情も実はめぐりめぐって討ち入りの件に関するアレで、そんな二人が最終的に金を届けることになる相手である染五郎から、何も知らないとはいえその金を騙しとるとか、どんだけアレなんですか…と問いたくもなるけど、それもこれも底流に忠とか義があるという。

ちゅーか、昔、忠臣蔵をサラリーマンにたとえるむきもあった(映画「サラリーマン忠臣蔵」は知らない)気がするけど、この忠臣蔵関係の人たちに善良サラリーマンの第一歩とされるホウレンソウの概念さえあれば、こんなことにはならなかっただろうと。社会人のホウレンソウとか苦手で嫌いなぼくが偉そうにいってみる。
勘平お軽もそうだよ。ちゃんと確認とか報告とかしてれば、お前腹切らずに済んだだろうと。
まあ、そういうのはまた別の話。

そんなこんなで、このスピンオフ作品。
容疑者だの交渉人だのでスピンしてオフした踊るなんとか線やら、本流と違ってクソつまらない鑑識さんの事件簿を生み出した相棒(鑑識さん自体は大好きだけど)やら、最近人気のスピンオフ。
それがこんなところで、しかも雰囲気や名前だけではなく、ちゃんと同様の筋を構造として持ちながら、まったく別の物語ができて、しかも面白いとは。四世鶴屋南北の完成度がすばらしすぎる。

浅学にしてまったく知らなかったものが、意外にも面白すぎた今日この頃。今回に関してはバカでよかった。
時々、名作を5分で読めるとかダイジェストで紹介している本なんかもあるけど、それじゃやっばつまらない(そういうことはもっと物を知ってから言うべきか)。
まあ、歌舞伎に関しては本当はもっと筋くらいは知っておくべきなんだろうけど。

■弥生の花浅草祭
踊りだけど、踊りだけで面白い。
というか、シンケンジャーそっくりの顔をした善悪二人組が踊るアレを全編公開ということで、シンケンジャーが好きなら死ぬまでに一回は見ておきたい演目。

=====
ついでに日曜は国立博物館の皇室のアレ、2期。

1期と比べるとそれほど見るものもないだろうと思っていたけど、寒い上雨も降る中で入場に40分とか50分とか…。
会場も最初はほとんど人しか見えないくらいの混雑だったけど、特にこだわりもないので先に後半を見て終盤になって前半にもどったら案の定、なんかすいてた。

今回の2期展示は半分くらいが書で、まあ、ごく個人的なことですけど、背が低い・顔が悪い・貯金が無い・運動が苦手・男として情けない・性格が良くない…と欠点だらけのぼくの短所の一つには「字が汚い」という、人格のアンバランスさを体現したようなものもあるのだけど、そんな人間に書の善し悪しなんてわかるわけがない(だからといって絵や彫刻もわかるわけないんだけど、字のことは知ったかぶりする資格すらない)。
せいぜい小野道風やら何やらの本物があるというアウラの妄想を前に深呼吸するくらい。

と思っていたら、光明皇后の書とかいうのがすごい。

ある程度は解説にもあるんだけど、最初は楷書できっちり書いていたのがどんどん崩れていく。
最初はかっちりとした楷書で、行もまっすぐに、改行も綺麗に作っていたのが、だんだん崩れて、自はゆるくなるわ、行は曲がり始めるわ、改行はほとんどしないで続けて書き出すわ、段落の終わりあたりになると気が緩むのか文字のはらいが長くなって字間も大きくなるわ、終盤なんかシミができていて「これ、お茶でもこぼしたんじゃないの?」と聞きたくなるわ(当時お茶はないけど)と、お転婆姫的な姿が目に浮かぶようでニヤニヤしてしまった(こういうのを萌えといいます)。

あと、箱。
元は蜂須賀家にあったとかいう蛍の箱がすごい。
一見、金色のいやらしい箱に黒い気持ち悪い虫がたくさんついていると思っていたら…よく目を凝らしてみると蛍のつくりこみが驚異的。
それに気付くと、箱部分の細かいつくりこみもよーく目につくようになるし、そうなると何十分も目が離せない。

琳派の時も箱に釘付けになったけど、ひょっとしたらぼくは、箱が好きなのかもしれない。

===
・今週の、隣の客がちょっとアレな客だ1
美術館では周りの会話がやたら耳に入るぼくですが、おそらくこんないやらしい下司な男でなくても耳に入るくらいの大声で、会社の課長やら何やらの愚痴をずーっと話す女が一人。その連れの女性もふんふん相づちを打っているけど、ほとんど愚痴女がずっと一人でぶつぶつぶつぶつ。やたら早足で、見るものも見ずにスタスタ行くし、いったいあなたは何をしにきたのかと…。
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